石巻について

石巻の特徴

石巻市は、宮城県内で仙台市の次に人口が多いまちです。

海・山・川が近くに感じられ、内陸部は田園風景が広がっています。


気候

年間を通して日照時間が長く、晴れの日が多いです。

夏は全国と比較すると、猛暑日はそれほど多くはありません。

また、冬は寒いですが、石巻は東北の中でも雪が少ない地域です。それほど多くは積もりません。

なので、夏冬共に比較的過ごしやすい気候となっています。


漁港 / 海産物

石巻には、世界に誇れる漁場と市場があります。

それは、こちらの2つです。

  1. 世界三大漁場の一つと呼ばれる「金華山沖」
  2. 「世界一長い魚市場」としてギネス世界記録に認定された「石巻魚市場」

金華山沖では、特に「金華サバ」が有名で、全国的なブランド魚としても知られています。

地域のお店では、“金華ブランド”を中心に旬の食材を使った「金華丼」や「金華寿司」が石巻の定番メニューとなっています。

石巻魚市場は、これまで「東洋一」と言われてきましたが、2021年9月にギネス認定され「世界一」となりました。

市場の周りには魚の加工場も多く、「笹かまぼこ」も石巻で多く生産されています。

また、石巻ではこの他にも、ワカメ、牡蠣、ホタテ、ホヤ、銀鮭、海苔なども獲れ、海産物がとても豊富です。

その豊富な海産物を使用した「牡蠣ラーメン」「サバだしラーメン」などのグルメも食べることができます。

◇海の幸のお土産やグルメが楽しめるお店 おすすめ

「いしのまき元気いちば」

営業時間

1F 物販コーナー
9:00~19:00

2F 元気食堂
月~木
11:00~20:00(ラストオーダー 19:30)
金土祝日前
11:00~21:00(ラストオーダー 20:30)
日祝日
11:00~20:30(ラストオーダー 20:00)

電話番号
0225-98-5539

住所
〒986-0822 宮城県石巻市中央2丁目11−11


魚介以外にも、石巻にはおいしい「食」があります。

ここでは、B級グルメと地酒をご紹介します。

まずB級グルメは、地元民もこよなく愛する「石巻焼きそば」です。

一番の特徴は、麺が元から茶色いことです。これは全国でも石巻だけだそうです。

なぜ麺が元から茶色いのかというと、焼いてもベタ付かないよう2度蒸ししているからです。

2度蒸しされた麺はだしの吸い込みが良く、香ばしい味わいになります。

石巻焼きそばは、昭和20年代に考案され、郷土料理としても愛されています。

次に、石巻の地酒をご紹介します。

石巻で特に有名なのは、「墨廼江(すみのえ)」「日高見」というお酒です。

墨廼江は「墨廼江酒造」、日高見は「平孝酒造」で作られています。

「墨廼江」の由来は、創業当時蔵の近くに「墨廼江川」と、水の神を祭る「墨廼江神社」があったことからそう名付けられたそうです。

海鮮料理に合うような、さわやかな味わいの純米酒です。

「日高見」は、『魚でやるなら日高見だっちゃ!』というテーマで作られているそうです。

柔らかくもキレのある味わいは、墨廼江同様に魚介類と相性が良いと評判です。


文化

石巻の文化を2つご紹介します。「マンガ文化」と「クジラ文化」です。

「マンガ文化」

まず1つ目は、石ノ森章太郎ゆかりの街としての「マンガ文化」です。

石ノ森章太郎先生は、あの長年シリーズ化され大人気の、仮面ライダーの生みの親です。

その石ノ森先生のマンガミュージアムである「石ノ森萬画館」が石巻にはあります。

館内には、作品の世界を立体的に再現した展示やオリジナルアニメの上映が楽しめます。

また、実際にアニメを描く体験や、貴重な原画も見ることができます。さらに図書ライブラリーがあり、約6,000冊の本や漫画を自由に閲覧することができます。

マンガ好きの方には、ぜひおすすめしたい場所です。

萬画館だけではなく、石巻駅周辺の街中には、石ノ森先生の作品に関連したキャラクターの像が並んでいます。

そして、年間を通じて漫画を活用したイベントも開かれています。

このように石巻には、石ノ森先生の作品を中心とした「マンガ文化」があります。

◇石ノ森漫画館

開館時間
9:00~17:00
※12月31日は15:00閉館

休館日
火曜日

※以下の日程は開館
GW期間:4/29~5/5
夏休み期間:7/21~8/24
冬休み期間:12/24~1/7
春休み期間:3/25~4/7

観覧料
大人:900円

電話番号
0225-96-5055

住所
〒986-0823 宮城県石巻市中瀬2−7

「クジラ文化」

石巻の文化で、もうひとつご紹介したいのが「クジラ文化」です。

牡鹿半島にある鮎川浜は、かつてから捕鯨のまちとして栄えてきました。

そのため、石巻には現在でも鯨を食べる文化が続いています。

家庭でお刺身にして食べたり、学校給食に鯨の竜田揚げが出たりします。

その他にも、鯨料理が食べられる飲食店や、加工品などのお土産も充実しています。

さらに、鯨について学べる施設もあります。

「おしかホエールランド」では、クジラの生態や特徴、クジラ文化などを学ぶことができます。

館内には日本有数のマッコウクジラの骨格標本が展示されており、実際に見て楽しむことができます。

このように石巻では「クジラ文化」が現在でも続いています。

◇おしかホエールランド

開館時間
9:00 ~ 16:00

休館日
水曜日
※水曜日が祝日にあたる場合はその翌平日

入館料
大人:400円

電話番号
0225-25-6422

住所
〒986-2523 宮城県石巻市鮎川浜南43−1


歴史

石巻にまつわる歴史を3つご紹介します。

  1. 初めて世界一周を経験した日本人は石巻出身の人物だった
  2. 伊達政宗が外交のために送ったサン・ファン・バウティスタ号は石巻から出航された
  3. 松尾芭蕉が石巻の日和山を訪れ「奥の細道」にも登場した

日本人で初めて世界一周を経験した若宮丸漂流民

初めて世界一周を経験した日本人は、なんと石巻出身の4人の人物でした。

彼らは、世界一周をはじめから望んでいたわけではなく、トラブルの末に最終的に世界一周を果たしてしまったのです。

1793年、仙台藩石巻に若宮丸という船がありました。ある時、若宮丸は江戸へ米と材木を届けるため、乗組員16人を乗せ石巻を出港しました。

当時、石巻は北上川を中心とした米の栽培が盛んでした。そのため、江戸への米の積み出し港として栄えていたのです。

石巻を出発した彼らでしたが、途中暴風雨のため遭難してしまいました。約半年の間、積んでいた米で食べしのぎ、ある小さな島に漂着しました。それは、北太平洋の当時ロシア領の島でした。

その頃、日本との通商を考えていたロシアは、遭難してきた彼らをロシアの中心部に呼び寄せました。ところが彼らは、日本に戻ることはできず、長い間ロシアの地で暮らすこととなりました。

8年が経ったのちに、ロシアは日本帰還の希望者を募りました。そして、4人を日本との通商のため船に乗せ出発しました。ヨーロッパや、赤道を超えブラジル、南アメリカ大陸を渡り、1年2カ月の末彼らは日本に帰還しました。

現在では、帰還した乗組員がロシアから持ち帰ったというジャケットが「奥松島縄文村歴史資料館」に保管され、見ることができます。

◇奥松島縄文村歴史資料館

開館時間
9:00~16:30

休館日
水曜日、年末年始

入館料
大人:400円

電話番号
0225-88-3927

住所
〒981-0412 宮城県東松島市宮戸里81−18

伊達政宗が外交のために送ったサン・ファン・バウティスタ号

江戸時代初期に、伊達政宗が外交のために支倉常長などを乗せて派遣した船がありました。

それはサン・ファン・バウティスタ号と呼ばれ、石巻の牡鹿半島、月浦(つきのうら)から出発したそうです。

船は太平洋を渡り、スペインやローマの国王の元を訪れ、その後帰還しました。

現在では、当時の様子を再現したミュージアムもあります。

石巻にある、宮城県慶長遣欧使節ミュージアム「サン・ファン館」にて展示などを見ることができます。

◇サン・ファン館

開館時間
9:30~16:30
※最終入館は閉館の30分前まで
※8月中は午後5時30分まで延長開館

休館日
火曜日(祝日を除く)、年末年始
※展示等のリニューアルのため、令和4年11月1日より長期休館しています

入館料
大人:350円

電話番号
0225-24-2210

住所
〒986-2135 宮城県石巻市渡波字大森30番地2

松尾芭蕉が石巻の日和山を訪れ「奥の細道」にも登場

江戸時代に、松尾芭蕉が弟子の曽良と共に東北・北陸を巡り、「奥の細道」としてその紀行を記しました。

当時、松尾芭蕉らは、松島から平泉に向かう途中に、石巻の日和山公園に立ち寄ったそうです。

石巻の様子を見て繁栄ぶりに驚かされたようで、「奥の細道」にもその様子が記されています。

現在日和山公園には、松尾芭蕉と曾良が訪れた場所として、2人のが建てられています。


田代島

田代島(たしろじま)は、石巻市にある小さな島です。住民よりも猫の数が多いことから「猫島」とも呼ばれています。

なぜここまで猫が多いのかというと、かつて島ではマユの生産が行われていました。そのためマユをネズミから守るために、猫が飼われ大事にされていたそうです。さらに、えさとなる魚も豊富だったため、猫の数が次第に増えていったとされています。

そして島には、猫を祀った「猫神様(猫神社)」があります。

伝説によると、島の漁師たちは、大漁の守り神として猫をとても大切にしていたそうです。

ところがある日、不注意によって猫が1匹死んでしまったそうです。漁師は、可愛そうなことをしたと心を痛め、神社を建て神様としてその猫を祀ったとされています。

この他にも、「島の駅」などのスポットがあり、島を巡りながら楽しむことができます。

さらに、マンガを活用した島おこしとして、キャンプなどが楽しめる「マンガアイランド」が整備されています。

マンガ家のちばてつや先生と里中満智子先生がデザインした「マンガロッジ」は、猫の形をしたわいらしいデザインとなっています。

センターハウス内には、漫画家先生の直筆の絵が飾られ、自由に読むことのできる漫画本もたくさん置いてあります。

外ではバーベキューを楽しむことができ、島の大自然も思いっきり満喫できる施設となっています。

アクセス

田代島へは、フェリーを使って行くことができます。

乗船場までの行き方

フェリーの乗船場は、市内に2か所あります。

  • 網地島ライン 石巻中央発着所(JR石巻駅から徒歩15分)
  • 石巻発着所(民泊から徒歩30分)

乗船場までは、市内バス「ミヤコーバス」で行くことができます。

フェリーの種類と料金

田代島へは、2隻の船で運航されています。

寄港場所は、大泊(おおどまり)と仁斗田(にとだ)の2か所です。猫が多く観光におすすめなのは仁斗田なので、今回は仁斗田行きとしてご紹介します。

  • 高速船(シー・キャット)  ‥‥ 乗船時間 約45分
  • カーフェリー(マーメイドⅡ)‥‥ 乗船時間 約1時間

料金は、どちらの船も片道1390円です。

運航ダイヤはこちら


震災

2011年3月11日の東日本大震災では、石巻市も甚大な被害を受けました。

市内の死者数は3,277人、行方不明者数は417人となっています。(2022年12月時点 石巻市ウェ ブサイト引用)

震度6強の激しい揺れと、その後に押し寄せた巨大津波によって、多くの命が失われました。それだけではなく、住まいや職場、道路なども壊滅的な状態でした。

津波の浸水域は、市全体で平野部の約30%、市内中心部では全域となりました。

また、電気・水道・ガスのライフラインも停止し、当時雪がちらつく中とても寒い避難生活を送りました。

現在では、壊滅的な被害があった場所も整備され、復興が進んでいます。

復興記念公園伝承施設も市内各地に設置されました。そこでは、自然の脅威や復興にかける町の人の想いなどを感じることができます。